ごにょごにょ言われ続けるのはごめんだし

　ネフ氏へ。

　例：帳簿上は当座預金が10万円なのに、銀行に問い合わせたら、8万円しかない、とのことだった。そこで調査した結果、以下の事実が判明した。
　1、買掛金支払のために振り出し仕入先に渡した手形2万円分が提示されていなかった。
　2、今日3万円入金したが、銀行では翌日の入金として処理していた。
　3、1万円の現金を預け入れた際、誤って7万円として記帳していた。
　4、取引先から売掛金5万円分が入金されていたが、その連絡が未達であった。
　
　他にもありますが、まあだいたい銀行の当座預金残高と帳簿上の金額がずれるのはこんな理由です。
　で、ズレると、
　・企業の帳簿上の預金残高
　・銀行から見た実際の預金残高
　・企業の帳簿上のあるべき残高
　の3つに食い違いが生じます。それを解消し、あるべき残高へと修正するために、1つずつ見ていきます。

　1、は仕入先がまだ手形を銀行に持っていっていないというだけです。
　つまり、実際の預金残高に影響を与えていない、ということです。
　しかし、帳簿上は既に手形が銀行で換金され、その分残高が減少したものとして処理してしまっています。どうしましょう。
　どうもしません。ええ。仕訳を切り直してなかったことになんかしちゃいけません。
　だって、どうせそう遠くない未来に引き落とされるに決まっているのですから、いちいちそんな面倒なことをするだけ無駄ってもんです。

　2、は、まあ時間外入金だったのでしょう。そのため銀行と帳簿上で預金のカウントが一日ずれた、ということです。
　これも修正しません。どうせ明日になれば銀行の残高に加算されるのですから、仕訳の切り直しなんていりません。

　3、は単純ですね。記帳者のミスです。銀行は何も悪くありません。
　これはおとなしく修正しましょう。悪いのは自分たちですから。
　現金　60000／当座預金　60000

　4、は連絡をくれるべき人、銀行か取引先ですが、そちらの怠慢ですね。
　でもまあこうして判明した以上、帳簿には付けなきゃいけません。　
　当座預金　50000／売掛金　50000

　以上より、あるべき残高にするために修正を要する事象は、3、と4、の2つだけということになります。で、
　当初の帳簿上の残高10万−記帳ミス6万＋実はされていた入金5万＝9万が今日のあるべき残高となります。

　それでも銀行の残高とズレている、って？そりゃそうです。こちらでは今日までの分として認識済みの1、と2、が向こうにとってはまだ起こっていないことなのですから。なので、
　銀行の残高8万−すぐに提示されるであろう手形の額面2万＋明日には認識される入金額3万＝9万、で一致します。

　分かんなかったらまた聞いてください。